2018年に個人的に読んで良かった本TOP5!

2018年ももうすぐ終わるということで、今年読んだ本を振り返ってみました。

全部で50冊くらい読んだのですが、そのなかで特にオススメの5冊をまとめさせていただきました。

オススメ本は沢山あるので迷ったし、シリーズものや上下巻物が多くなってしまって恐縮なのですが、どれも面白かったので年末のゆっくりした時間にダウンロードで読んでいただければ幸いです。

理学療法関係の本が1冊も入ってないのはご愛嬌でお願いします笑

家康3部作 著者:司馬遼太郎

今年読んで良かったーって1番思ったのは、司馬遼太郎先生による家康三部作です。1970年代とかに書かれた本ですが、過去を題材にしているだけあって、全然色あせません。

覇王の家から若い家康の苦労からはじまり、いままで積み重ねた労力がおっさんになって実り運もあわせて天下をおり、爺さんの家康が老獪に若者を絡め取っていく姿は教訓に溢れています。

ついついチャンスがあればジャンピングキャッチをしてしまいがちな世の中ですが、どっしり構えて牙を磨いていく重要性や日本人の意思決定の癖みたいなものをよーく書かれています。

信長・秀吉のような天才タイプは華やかですが、家康のような鈍重だけど確実な方法が自分にはあっていると考えさせられました。

今までに読んだことのないジャンルだったので、ほかの本より衝撃が強かった感はありますが。間違いなく読んでよかった本です。長かったですけど、半年くらいで読めました。

超オススメ。

アスリートのための最新栄養学 著者:山本義徳

2017年にまとめられた山本先生の栄養学本。生理学を中心に実際の生活の場面まで知識を落とし込んで、どうすればパフォーマンスアップにつながるのかをまとめられています。

上巻は糖質、炭水化物、脂質について。下巻はビタミンとミネラルについてまとめられています。

理学療法士をしてると栄養のことは、食事量くらいしか目がいきにくいですが、めちゃ複雑な世界が栄養学には待ってます。

そこまで詳しく書くの?ってレベルの知識量で教科書レベルの内容なので、栄養学の入門書のつもりで買うのは間違いで、困ったら辞書的な使い方をしましょう。

来年もひまを見つけて読み返したい本です。

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ホモデウス 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ

2017年にサピエンス全史で有名になったハラリ教授の最新刊です。

人類史のストーリーテラーの名手が人類の未来のことを見通した内容で、知識に裏打ちされた重厚な世界観がそこにはあります。

過去に人類は疾病を抗生物質と公衆衛生で封じ込め、ゲーム理論と核で戦争を最低限にし、食料は害を及ぼすほど多く存在している飽食の時代に生きています。

この3つは過去の人類が克服しようと数千年の歴史を積み重ねてきたことで、次に人類が求めるのは神=デウスに成り代わろうとすることとハラリ教授は語ります。

それはデザイナーベイビー問題につながったり、AIという新たな神の出現だったりすると説きます。

どうも現実離れした話題だし、ディストピアを感じるのでやんわり拒否感のでる内容なのですが、自分たちがどこに向かっているのかを知るのに重要な本だと思います。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている 著者:ふろむだ

サクッと読める2018年の代表的な名著。人間は美人には無意識に優しくなったり、過去の経歴が素晴らしければ現在の価値が高いと感じるバイアスがあります。

それは人間の思考回路をショートカットさせてエネルギーロスを少なくするエコ設計のせいなのですが、どうにも真実の値を歪めてしまって、正しい判断ができなくなってしまいます。

たとえばお金持ちが語る成功の法則は一見正しいように見えますが、統計処理をしてみると有意差がでなかったりするわけです。

この思い込みの力を著者は錯覚資産と定義していて、実力よりも錯覚資産をうまく使うのが人生を大きく左右すると怒りを交えて語っています。

やっかいなことに自分は正しい判断をしていると思っている人でも、この影響は受けているようでして、対応策は現状ではないようです。

自分が錯覚資産で損をしないためにも、読んでおいて損はない1冊。1日あればサクッと読めるので、連休中の空いた日にでも読んでみてください。

銃・病原菌・鉄 著者:ジャレド・ダイアモンド

2000年に訳された人類がなぜ地域別に差ができて発展したのかを書いた名著。

ジャレド教授はパプアニューギニアで鳥類の研究をするフィールドワークの人で、ハラリ教授の師匠にあたる人だそうです。

ある日現地の先住民の友人ヤリが、自分たちにヨーロッパ人が物資を支援してくれているが、自分たちが同じ歳月をかけて暮らしてきて、物資を輸出する立場になっていなのはなぜだ?と問いかけます。

ジャレド教授はその場では答えられず、この疑問を数十年抱えて生きていきます。そして他分野にまたがって本を執筆できる知識をみにつけて、ヤリの疑問に答えるために銃・病原菌・鉄を書きあげました。

結論を端的に書くと、ユーラシア大陸が横長に広がっており温暖差がないため文化交流で冶金技術など発展しやすく、人工集積が起こりやすい農業環境や家畜の存在が究極の要因です。

20年近く前の本ですが、知識の底を支えてくれるような本。

まとめ

2018年は日本史と世界史が気になって、読み漁った1年でした。直接的には役に立たない内容のものが多いのですけど、歴史の教訓だったり考え方の重さみたいなのは、この分野が教えてくれるいいとこだと思います。

この中で社会人になりたてだったら、司馬遼太郎先生がおすすめです。発達分野とか興味があるなら、ここには書いてないけどサピエンス全史がオススメです。

時間がなかったらふろむだ先生の錯覚資産の本なら、サクッとよめるのでぜひ手にとってみてくださいね。