肩甲骨の上縁の外側部にある曲がって突出した骨。烏口骨の退化したもので、肩甲上腕関節の近位にあり、上腕二頭筋短頭や烏口腕筋の起始部になっています。
画像引用:烏口骨 – Wikipedia
漢字を間違いやすく「鳥」ではなく「烏」なので注意しましょう。
英名のcoracoidは、ギリシャ語のκοράξ(コラクス):ワタリガラスが由来で、これに「〜ような」を表すediosが付いたモノです。
あとワタリガラスは、普通にその辺にいるカラスと違って、冬の北海道に渡り鳥として飛来する別種。
画像引用:www.geocities.jp
和名 | 烏口突起 |
英名 | coracoid process |
整形的特徴 | 烏口突起は烏口鎖骨靭帯、烏口肩峰靭帯、烏口上腕靭帯多くの組織の起始部となっている。 単独での骨折は机の角にピンポイントで当たるなどしない限りない。 |
全体像:
紫の実線:
鎖骨、胸骨、肩峰の一部、烏口突起(烏と書いてます)
触診方法
少し奥にあるため、痛みを伴いやすいので注意しましょう。
鎖骨のS字カーブの一番凹んでいるところから、2cm下に突出している。
肩峰の方から鎖骨に向かって触るほうが分かりやすいかも。
大胸筋と三角筋のあいだには三角筋胸筋三角という凹みがあるので、
そこに指をいれて外側に引っ掛けると烏口突起の頭部分に触れます。
一度、位置が分かってしまえば指で挟んで太さを感じることも簡単です。
触診を勉強するなら本を読もう!
触診はこの本を押さえとけば間違いなし。実際の解剖遺体で説明されているので、精度が違います。一度買ったら一生使えるレベルの本。
参考・引用文献;
編集 河上敬介,磯貝 香,骨格筋の形と触察法.2013
監修 河合良訓,肉単(ニクタン)〜語源から覚える解剖学英単語集〜.2004
監修 河合良訓,骨単(ホネタン)〜語源から覚える解剖学英単語集〜.2004