平成26年10月6日(月) 19時30分頃
最近、夜になると肌寒さを感じるぐらいになった。
私は豚汁を作り身体を温めようと台所に立った。
豚汁は昔からの好物で、作るのも簡単で一人暮らしには強い味方の料理の一つなのだ。皆様ご存じなはず。
人参を食べやすい大きさに切り、今度は大根。
ピーラーで大根の皮を剥いている時に大惨事は起きた。。。
手から滑り落ちそうになる大根をキャッチしようと素早く動くと、そこにはまな板と包丁が。。
あ、マズいぞと思い素早くステップし回避するも右足背部に落ちる包丁、たたらを踏む私、床に広がる血の海。
後ろによろめく度にピューッと噴水の如く飛び出す血にはびっくりしました 笑
驚きつつもなんとか冷静を保ち、応急処置。
ティッシュで圧迫止血を試みるも全然間に合わず、タオルで足部を縛り圧迫し、ヨガベルトで鼡径部を縛り、ヨガのヴィパリータ・カラーニ (両脚を壁に上げるポーズ)のように拳上させて…
5分ぐらいで出血は落ち着き、恐る恐る創部を見るとパックリとキレイに3,4cm切れていました。。
総合病院を受診
近くの大きな総合病院に連絡し、受診OKの返事。
タクシーを手配しそのまま夜間救急を受診の運びとなりました。
思い返せば止血の応急処置はあれでよかったのかなぁ…
とういうことで調べてみました。
切創の応急処置
切創の場合まずは止血が主になり、創部をガーゼやタオルを使って直接圧迫するのが一般的。
この際に血液に直接触れることがないように注意が必要。
手足の出血の時には心臓よりも高く持ち上げることで止血効果が期待されます。
また重要なのが、傷を負ってから6時間以内に医療機関へ受診すること。
これは傷を負って6時間経過してしまうと、創内の病原微生物が増殖してしまうためです。
と、以上のような感じです。
私の場合は自分で止血を行ったので血液に触れても大丈夫ですが、他人が止血する場合は血液感染のリスクが出てくるために注意が必要なのでしょう。
・止血をまずは優先すること。
・本人以外が止血をする場合は血液に触れないように要注意。
・早めに受診をすること。
さて、受診を待っている間に自分の足を観察...
・安静位では母趾MTP、IP関節が屈曲位。
・母趾の伸展はほぼ不可能。
・母趾~示指に軽度の感覚障害あり(皮膚のしびれ感)。
この感じだと長母趾伸筋か短母趾伸筋の腱は損傷がありそう。
しびれの感じからして深腓骨神経の損傷もあるかも?または圧迫止血の影響のしびれか?
なんて考えていました。
下腿をシーネ固定
いざ、受診をしてドクターに経緯を説明し、局部麻酔をしてもらい診察。
Dr.「これは完全断裂ですね。今は麻酔の影響もあるので長母趾か短母趾かの判断は明日にしましょう。この状態だとオペは必要なので明後日オペの予定で。明日の受診時にオペ前検査をしましょう」
やっぱりかー。。しかも完全断裂?!
この時点で頭の中で仕事どうしようとグルグルグルグル。。
この日は表皮縫合をしてもらい、下腿シーネ固定で帰宅。
関係各所に報告と謝罪の連絡を行い、その日は痛みを感じつつも就寝。
このような経緯があり、長母趾伸筋腱の完全断裂を負ってしまいました。
台所に立つ時にはくれぐれもお気をつけてください!
Intake & Outputでは調理中にはスリッパを履くことを推奨いたします!!!
ちなみに腱を断裂するほどの切れ味がある包丁はドイツのメーカーゾーリンゲンZWILLING(スタッフの喜多村氏のお土産です 笑)
参考文献、HP
プロメテウス解剖アトラス