コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)の術後リハビリで気をつける5つのポイント!

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コーレス骨折こと、橈骨遠位端骨折は整形を診てるとよく遭遇する疾患ですよね。

保存療法だけでなく観血的治療の適応になることも多いのですが、

術後のリハビリ介入ではどんなことに気をつけているでしょうか?

時期によって色々細かいことはあると思いますが、

気になるポイントとして5つほど挙げてみました。

背屈は転移方向なので注意が必要!

コーレス骨折は骨片が背側転移を起こすため、整復は当然掌側方向になります。

手をついて受傷するため、必然的に背屈方向に転移するわけです。

ですから可動域を無視した背屈練習は固定部分に負荷をかけるので注意が必要です。

回内・回外はムリをしない

プレート固定にもっとも負担がかかる動作はなんでしょうか。 

 それは「捻れ」の力です。

回内・回外のように捻る力を起こすと、ネジが解けてプレートが浮いてしまうのが簡単に想像つきます。

しっかりOPEで固定されているとはいえ、勤め先では抜糸後(10~14日)より、開始の指示がでることが多いです。

プレートはしっかりくっついてる?

橈骨のプレートがしっかり圧着されているかは確認しましょう。

プレートが浮いていると、 長母指屈筋などに接触して擦れることがあります。

もちろん腱が気づきやすく炎症の原因にもなるし、最悪は長い時間を欠けて切れる可能性も。

なのでしっかり癒合しても抜釘するまで手をつくのを禁止する例もいました。

画像で介入前に確認しておきましょう。

長母指屈筋、方形回内筋は切開や回創をかけて、傷ついていることも

OPEでは腱膜を切開してFPL(長母指屈筋)をとおって、PQ(方形回内筋)を一部縦切開して、

骨を露出してから観血的に固定します 。

ですから長母指屈筋や方形回内筋は損傷しているので、動きが悪くなっています。

母指の屈伸の動きが共通して悪かったり、回外方向のストレッチで痛みがでるのもコレが関係していると考えられます。

回復させるのに時間も必要ですが、ほっときすぎると復過程で周囲の組織に癒着して滑走不全を起します。

なのでいい塩梅での運動が求められますけど、コレが難しい!

長母指屈筋が傷ついてる可能性も考慮しながら、 母指の運動をしっかりしてあげましょう!

長母指屈筋は、文字通り屈筋なのでストレスのかかるであろう背屈や伸展方向はぼちぼち行って、

強すぎる収縮は避けるといいでしょう。

あと方形回内筋は回外方向でストレッチがかかるので、骨のこともあるし、最後かなー。

尺屈が重要!

橈屈と尺屈は地味なイメージだと思いますが、実は重要なポイント!

ここまで読むと、背屈と回外はとくに気を付けなきゃと思っていただけると思うのですが、

でも動きは維持したいですよね。そこで役に立つのが尺屈です。

 この動きは手根骨や尺骨側の動きが回外と似ている動きをしてくれるため、ある程度回外の可動域を維持してくれます。

痒いところに手がとどく動きなのです。

以上、コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)の術後リハビリの5つのポイントでした。